ドラムは椅子(スローン)に腰掛けて演奏する楽器です。
スローンが自分に合っていなければ演奏に支障を来たしますし、逆にスローンが自分に合っていれば、演奏を安定させることにもつながります。
ドラムを叩いているとき、こんなことを思ったことはありませんか?
- タムに手が届きにくい…
- バスドラが上手く踏めない…
- バスドラのコントロールが上手くいかない…
その悩み、スローンのセッティングを見直せば解決できるかもしれません。
ここでは、ドラム初心者に向けてスローンのセッティング方法について解説します。
この記事の目次
スローンはどのくらいの高さがいいか?
スローンの基本となる高さは、スローンに座った時に膝の角度が90度より少し広くなるくらいです。
座るときは、少し深めに腰掛けるのがコツ。
理由は、深めに腰掛けることで重心がブレなくなり、安定した演奏が出来るようになるからです。
ただし、深く座りすぎると太ももがスローンに当たり、バスドラが踏みづらくなってしまいます。
ですので、ペダルの踏み心地を確かめながら「自分にとって踏みやすい位置」に腰掛けるようにしてください。
ちなみに、スローンを高くしたときと低くしたときはそれぞれメリット・デメリットがあるので、それも踏まえたうえで自分なりのセッティングを見つけてください。
スローンを高くしたときのメリット・デメリット
スローンを高くしたときのメリットは以下の通りです。
- ペダルのコントロールがしやすい
- バスドラに近くなるのでタムが叩きやすい
- 見た目がカッコいい
個人的には、スローンは高い方がおすすめです。
低いよりは高い方がかっこよく見えますし、何よりタムが近くなって叩きやすいからです。
私も少し高めにセッティングしています。
もし叩いているときに「ペダルのコントロールがしにくい」「タム回しがしにくい」と感じるなら、スローンをもう少し高くしてみてください。
ちなみに、スローンを高くすると体重が乗りにくくなるので、パワーが落ちてしまうというデメリットがあります。
メタル好きの私としてはバスドラのパワーが落ちるのは痛いのですが、それを打ち消すほど、スローンを高くするメリットは大きいと考えています。
スローンを低くしたときのメリット・デメリット
スローンを低くしたときのメリットは、体重が乗りやすくパワーが出せるというところです。
フットコントロールよりもパワーを重視したい!という場合は、椅子をやや低めに設定しても良いと思います。
しかしながら、椅子を低くするとタムが遠くなるというデメリットがあるので、タム回しがやりにくくなります。
特に個人的に、ロータムが非常に叩きにくいです。
ワンタムのセッティングならスローンを低くしてもあまり気にならないかもしれませんが、ツータムだと、やはりロータムが非常に叩きづらくなります。
ですので、基本的にはスローンは高めに設定することをおすすめします。
スローンを低くするな!というわけではありません。実際、スローンがめちゃくちゃ低い怪物ドラマーもいるので、「低い方が叩きやすい!」という場合は、低くしちゃっても良いと思います。
自分に合ったセッティングにするだけで、演奏のしやすさがめちゃくちゃ変わる
自分に合ったセッティングをするだけで、 演奏のしやすさがめちゃくちゃ変わります。
これは私も経験しています。
以前の私は、スローンをバスドラムに近づけ、膝の角度が80度くらいに曲がるセッティングでドラムを叩いていました。
ある日、「もっとツーバスを速く踏める方法はないかな…?」と思い、その時に初めてスローンの正しいセッティングの仕方を学びました。
「なるほど、スローンってこんな風にセッティングすればいいのか!」と衝撃を受けたと同時に、「なんでもっと早く調べておかなかったんだ!」と自分に対する怒りを感じました。
セッティングを見直してバスドラを踏んでみると、これがめちゃくちゃ踏みやすい。
本当に衝撃を受けました。
BPM130の16分もまともに踏めなかったのですが、スローンの位置・高さを変えただけでBPM150の16分を安定して踏めるようになりました。
それほど、スローンのセッティングは演奏に多大な影響を及ぼしているのです。
満足のいく演奏が出来ないときは、一度スローンのセッティングを見直してみるといいかもしれません。
演奏しづらい…と感じる場合は、スローン以外のセッティングも見直してみてください。
終わりに
以上、ドラムのスローンのセッティングについて解説しました。
ドラムのスローンは、車で言えば「シートやミラーの調整」のようなものです。
自分が運転しやすいようにシートやミラーを調整するように、 自分がドラムを叩きやすいようにスローンも調整してください。
重要なので繰り返しますが、スローンを調整するだけで演奏のしやすさがめちゃくちゃ変わりますよ。
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