ドラムを始めるときに真っ先に必要になるといっても過言ではないのがドラムスティック。
楽器店へ足を運んでみると数十種類のスティックが並んでおり、「どれを選べばいいのか分からない…」というドラム初心者も少なくないでしょう。
心理学的にも、選択肢が多すぎると、かえって決断力が低下することが証明されています。
つまり、人間は選択肢が多ければ多いほど、「良い選択」が出来なくなるというわけなのです。
とはいえ、最初に選ぶスティックは、 ドラマーとして第一歩を踏み出すあなたの初めての相棒です。
なので、なるべく失敗は避けたいですよね。
そこで、ここではドラム初心者に向けて「スティックを選ぶときは何を基準にして選べばいいのか?」「どのスティックがおすすめなのか?」を理由とともに解説していきます。
この基準を軸にして選べば、数ある選択肢を大幅に削れて、あなたにとって最高の相棒を見つけ出せるはずです。
ぜひ、スティック選びの参考にしてください!
この記事の目次
初心者がドラムスティックを選ぶときの5つの基準
初心者がスティックを選ぶときは、以下の5つの条件で選ぶことをおすすめします。
- メーカー…どこでもOK
- サイズ…5A
- 材質…ヒッコリー
- チップの形状…丸型(ボール型)
- 重さ…振りやすい・バラつきがない
理由をひとつひとつ解説していきますね。
ドラムスティックのメーカーは様々
ドラムスティックを販売している主なメーカーは以下の通りです。
- Pearl(パール)
- TAMA(タマ)
- PROMARK(プロマーク)
- VIC FIRTH(ヴィック・ファース)
- Zildjian(ジルジャン)
ぶっちゃけ「このメーカーが絶対におすすめ!」ということはありません。
どのメーカーにもそれぞれの良さがありますし、一概に「このメーカーのスティックが良い」とは言えないからです。
ですので、メーカーについては特にこだわる必要はないかと思います。
日本製を選びたいなら「TAMA」や「Pearl」のスティックがおすすめです
ドラム初心者におすすめのスティックのサイズは「5A」
ドラム初心者は、スティックのサイズは「5A」のものを選ぶのがおすすめです。
なぜなら、どのメーカーでも基準とされている大きさが「5A」だからです。
「5A」というサイズを基準として、「5B」や「7A」「7B」などサイズが分けられているわけですね。
まずは基準となるサイズ(5A)を選び、自分の演奏スタイルや出したい音に合わせて、次にスティックを選ぶときの基準としましょう。
例えば「5Aのスティックでは少し重さが足りない…」という場合には、5Aよりも重量や長さがある「5B」のスティックが、選択肢の候補として挙がります。
以上の理由から、ドラム初心者の方には「5Aサイズ」のスティックをおすすめしています。
同じ5Aサイズでもメーカーによって若干サイズが異なります。とはいっても、最初はあまり気にしなくて問題ありません。
スティックの材質はヒッコリーがおすすめ
ドラムスティックの材質は、主にオーク、ヒッコリー、メイプルがあります。
それぞれ特徴があるわけですが、ここでは割愛し「なぜヒッコリーが初心者ドラマーにおすすめなのか?」を解説しますね。
理由は至極単純。
ヒッコリーはオークやメイプルと比べて、オールラウンドなスティックだからです。
硬さも重さもクセがなく、初心者でも使いやすい上、多ジャンルの演奏に適しています。悪く言えば「普通」
ちなみに私がメインに使用しているスティックもヒッコリーで、演奏する曲ごとにスティックを使い分けています。
チップの形状は丸型(ボール型・ラウンド型)がおすすめ
ドラムスティックのチップの形状は丸型(ボール型・ラウンド型)、角型、スクエア型など様々なものがありますが、丸型のものがおすすめです。
なぜなら、丸型のチップは安定した音が出しやすいからです。
初心者のうちはフォームが安定せず一定の音を出すのが難しいのですが、丸型チップであれば、一定の音が出しやすくなります。
一方で、音の変化をつけにくいというデメリットもありますが、初心者のうちはあまり気にする必要はありません。
音に変化をつける練習は、上達してからでも決して遅くはありません。
重さは「振りやすさ」「バラつきのなさ」を基準に
スティックの重さも様々ですが、まずは自分にとって「振りやすい重さ」のものを選びましょう。
陳列されているスティックを実際に手に取り、軽く振って「振った時の重さ」を確かめてみてください。
あまり深く考えないでOKです。
「これくらいの重さならいいかな?」というくらいの感覚で構いません。
また、スティックを選ぶ際は「重さにバラつきのないもの」を選びましょう。
下記の画像をご覧ください。↓は私が実際に購入したメイプルのスティックM214-Bです。
このようにドラムスティックは2本1セットで販売されています。

そしてスティックは以下のように一本ずつ取り外しが可能なので、1本ずつ重さを測っていきます。

多くの楽器屋では、スティックの重さを測るための計量器(はかり)が置いてあります。
計量器がない場合は、一本ずつスティックを振って、自分の感覚で選べばOKです。
同じ重さのスティックの組み合わせを見つけたら、それを購入しましょう。
念のため、店員さんに「スティックの重さを確かめていいですか?」と聞いて、許可を得るようにしてください。私の場合、勝手に取り出して重さを測っていますが、今まで注意されたことはありません(というより、注意する店員がいるのか?)。あくまで参考程度に!
重さのバラつきは音のバラつきに直結し、練習にも支障を来たしてしまいます。
ですので、なるべく同じ重さのスティックセットを選択するようにしましょう。
初心者におすすめのドラムスティックはこれ。
ドラム初心者におすすめのスティックは「Pearl(パール)ドラムスティック 110HC」です。
Pearl パール ドラムスティック 110HC
このスティックは数あるスティックの中でも定番中の定番です。日本食で例えるなら「寿司」です。
このスティックがおすすめな理由は、上記の5つの条件のうち4つを満たしており(重さ以外)、価格もリーズナブルだからです。
重さは主観によるものなので、あえて外しています。とはいえ、初心者に超おすすめなのには変わりません
その扱いやすさから初心者からプロドラマーまで多くの愛用者がいるのも、このスティックの特徴のひとつ。
「スティック選びが重要なのは分かるけど、ちょっと面倒だなー」という方は、とりあえずPearl(パール)ドラムスティック 110HCをチョイスしておけば大丈夫です。
好きなドラマーのシグネチャーモデルもおすすめ
「憧れのあのドラマーと同じスティックを使いたい!!!」という方におすすめなのが、 シグネチャーモデルのドラムスティックです。
シグネチャーモデルのスティックは、実際にそのドラマーが使用しているスティックと同じものです。
ちなみに私がメインで使用しているスティックも、元dream theaterのマイク・ポートノイが使用しているスティックです(PROMARK TX420N)。
私は初心者のころからこのスティックを使っていますが、すっかり馴染んでしまって今のところ変える予定はありません。
シグネチャーモデルを選ぶ一番のメリットは、やはり「練習のモチベーションがめちゃくちゃ上がること」です。
好きなドラマーと同じものを使っているので、練習に熱が入るのも当然ですね。
ただし、シグネチャーモデルは、ドラム初心者だと扱いが難しい場合もあるので注意が必要です。
初心者で好きなドラマーのシグネチャーモデルを選びたい場合は、シグネチャーモデルのスティックと定番のスティック、両方を購入してみるのも良いかもしれません。
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